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最近はSUVでありながら、スポーツカーレベルまでスタイルと走行性能を上げたモデルがいくつか発売されています。BMW・X6やベントレー・ベンテイガ、ランボルギーニ・ウルス等が該当しますが、個人的に1番最初にこのジャンルを造ったのはイスズ・ビークロスだと思っています。ビークロスは1997年に販売され、乗り心地を含めた高速走行性と悪路走破性を高次元で融合させることを目標とした、「スペシャリティSUV」として開発されました。イスズ・ビッグホーンのショーとボディのプラットフォームを流用し、3200ccのガソリンエンジン、電子制御トルクスプリット4WDを搭載して295万円と言う価格で販売されたのですが、やはり時代を先取りし過ぎたのか販売は好ましくなかったそうです。個人的にはランドローバー・レンジローバーイヴォーク・クーペのような3ドアSUVが大人気な現在に、もしビークロスが販売されていたら大人気になっていたのではないかと思います。ビークロスは現在見ても非常に先進的なデザインですので、このままのスタイルでも充分現在の車と勝負出来ると思うのは私だけではないのではないでしょうか?


ちなみにコンセプトモデルだけでしたが、イスズ・VX-O2と呼ばれるビークロスのオープンモデルも開発されていました。「車はルーフが無ければそれだけで楽しい。」を合言葉に、従来のオープン2シーターモデルでは絶対に叶わなかった高いアイポイントと広がるパノラマと解放感を実現させたモデルです。電動ハードトップに本革フルバケットシート、オープン走行時に自然な会話が楽しめるようにと装備されたマイクとスピーカー等、豪華な数々の装備もありましたが残念ながら市販化はされませんでした。こうしてビークロスを改めて見てみると、本当に「早過ぎた名車」と言う単語がピッタリ来ます。ビークロスに魅力を感じる方は少なくないようで、現在の中古車相場は100万円前後と22年前の車とは思えない価格になっています。とても魅力的な車ではありますが、古い車ですので愛車にする際は色々とご注意下さい。

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